01 | ダイレクトマーケティングの効果 |
02 | 活用事例 |
03 | 効果を最大化するために |
04 | まとめ |
ダイレクトマーケティングは、企業が直接顧客と接触し、製品やサービスの情報を提供する手法です。その特徴は、顧客の反応を直接受け取り、それに基づいてニーズに合わせたマーケティングを行うことができる点です。
具体例としては、ECサイトで表示される「あなたにおすすめの商品」。これは売り手が顧客の好みや購買履歴に基づいて商品を推薦し、顧客はそれに対して「購入する」「購入しない」「興味がない」などの反応を示すことで、双方向のコミュニケーションが生まれます。売り手と顧客が直接繋がることで、より良い商品やサービスの提供が可能になります。
大手通販サイトの「Amazon」。書籍や家電、日用品からファッションアイテムと、あらゆるものが手に入るAmazonは、「プライムデー」という会員限定イベントを開催したり、企業側が顧客に対し、関連商品や購入履歴から提案オファーをし、顧客がそれに応じる双方向のダイレクトマーケティングを行っています。「チェックした商品の関連商品」の項目にユーザーが閲覧した商品の類似商品が表示されるため、関連する商品の購入を促す効果が期待できます。
国内の最大規模のアパレルECとして、画期的な戦略で世間の話題を集め続けるZOZOTOWN。そんなZOZOTOWNが行っている手法は、「あなただけのタイムセール」というものです。自分が気に入った商品を「お気に入り登録」しておくことで、期間限定で10%引きされた当該商品を購入できるというメールが不定期で届きます。ユーザー全員に行うのではなく、個人に向けて行うことで特別感を演出し、購入のきっかけを作ることで、順調に売上が伸ばしています。
化粧品と健康食品の通信販売会社であるDHCは、新規顧客を獲得し、会員を増やすために、ダイレクトレスポンス広告に積極的に取り組んでいます。サプリ購入日から離反時期の第一関門と言われる3か月目に、顧客の属性データに基づいたプレゼントを同封することで離反防止に繋がり「定期購入」が継続します。他にも会員限定セールを行ったり、購入金額に応じたサンプル提供することで、企業と顧客間で継続的なone to oneコミュニケーションをとっています。
国内に260万人以上の会員数を誇る教育業界トップのベネッセ。ベネッセの行うダイレクトマーケティングの特徴は、何と言っても年間約100億円のコストを投じている、DMを使った手法です。様々なチャネルから顧客IDを取得し、DMで継続的にアプローチします。進研ゼミなどは継続モデルなので、一度顧客化すれば継続期間が極端に短くならない限り、客単価を一定に保ちながらどれだけ多くの人を獲得できるか、というマーケティング主導型のビジネスになっています。
展示会やテレセールスなど一方通行のアウトバウンドマーケティングやインターネットを活用して顧客から見つけてもらうインバウンドマーケティングに比べると、ダイレクトマーケティングは少し強引に感じられるかもしれません。そこで、一部の人しか興味を示さないようなメッセージを無差別に送るのではなく、すでにその商品やサービスに関心を持っている可能性の高い人たちに向けてアプローチをかけることが大切です。
ある調査によると、消費者の80%がこのようなパーソナライズされたブランドから購入する可能性が高いため、ターゲットとする顧客が明確に定められていれば、ダイレクトマーケティングの予算を低く抑えながら、投資収益率(ROI)を最大化することが期待できます。
ダイレクトマーケティングを成功させるための鍵は、その成功が実際にいつ発生するかを確実に特定することです。目標が達成されていることを示す指標として、どのようなデータが役立つかを考えてみましょう。例えばDMを「受信承諾」した人の数や、ヒートマップなどから購入しなかった人はサイトのどこで離脱したのかなどを分析・追跡することを検討してみてはいかがでしょうか。
戦略を測定可能なものにすることで、顧客が興味・関心を示さない時期を把握できるため、キャンペーン中であっても、現在の手法から顧客の購買意欲を高める手法に調整することができます。また、キャンペーンが終了した後も、分析されたデータを活用することで、CTR(クリック)率を高めた言葉や、顧客との相互作用が最も多い流通ルートが分かるようになります。
ダイレクトマーケティングは、結果を計測し、数字を把握しておくべきということはすでに述べましたが、個々の結果を把握するだけではなく、継続的に複数のキャンペーンのデータを分析すると、トレンドをピンポイントで把握することができます。これらの傾向から、どのような流通ルート(チャネル)やメッセージが最も顧客の心に響くのかがわかります。
また、顧客に関するデータは、リピーターが増えれば増えるほど蓄積されていくため、それらの情報を活用することで顧客へのアプローチをより効果的にカスタマイズすることができます。例えば、データが増えれば、顧客の興味・関心に合わせた関連商品を提供できるようになり、LTV(顧客生涯利益:顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益)を長期的に高めることができるようになります。
04|まとめ
効果が最大化するまでは時間やコストがかさむ場合もありますが、積み重ねたデータなどを活用することで、1人1人の顧客満足度を高め売り上げを伸ばすことができます。データ解析などに便利なツールやサービスもあるので、それら積極的に活用して、ダイレクトマーケティングを成功させましょう。
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