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【指標編】Web広告を行う上で重要な用語を徹底解説!

Web広告では、広告を配信したり結果を確認する上で覚えておくべき重要な用語がたくさん存在しています。本記事では【指標編】と題し、実際のWeb広告運用を行う上で指標となる様々な用語を解説していきます。


Web広告をこれから始める方、Web広告業界について全く知らないインターン生など、誰にでも理解できる内容になっているので、各用語について一緒に見ていきましょう。

▼参考記事
【キーワード編】Web広告を行う上で重要な用語を徹底解説!

 

|広告の指標


広告を実際に配信した際に得られる結果として認識しておくべき用語を紹介します。
Web広告配信の際にはこれらの用語を用いて施策の会議等が行われるので早急に意味や計算方法を覚えましょう。

PV(ピーブイ)


PV(Page View:ページビュー)とは、ユーザーがLP(Landing Page:ランディングページ)を訪問した回数を指します。媒体側のレポートやLPのレポート上でどの広告から流入があったのか確認することが出来ます。同一のユーザーが何度訪問してもPV数としてカウントされるので注意しましょう。
PVは他の数値と合わせて頻繁に利用される重要な指標です。

CV(シーブイ)


CV(Conversion:コンバージョン)は広告配信する際に設定した「成果」を達成した回数です。具体的に成果の定義は、

      • 問い合わせの完了
      • 商品の購入
      • 会員登録
      • 資料請求

など、広告配信の目的によって様々です。

CV獲得までの基本的な経路は以下の通りです。

          1. ユーザーが媒体上で広告を見る
          2. 広告をクリックしてLPに遷移
          3. LP内で問い合わせなどを行う

CVはPVと同様に、様々な指標の要素になるので必ず理解しましょう。

 

IMP(インプ)


IMP(Impression:インプレッション)とは、媒体を利用しているユーザーの画面上に配信中の広告が何度表示されたのかを示す指標です。PVと同じで同一のユーザーに何度表示されてもIMPとしてカウントされます。PVやCVと並んで別の指標の要素で利用されるのでIMPとは何かを頭に入れておきましょう。

 

UU(ユーユー)


PVやIMPが、広告やLP内の訪問回数を全てカウントするのに対し、UU(Unique User:ユニークユーザー)は「広告が表示されたユーザー」および「訪問したユーザー」自体の数を意味します。1人のユーザーが数十回該当サイトを訪問しても1UUとしてカウントされます。

 

フリークエンシー(FQ)


IMPとUUに関連してフリークエンシーをご紹介します。
フリークエンシーはFacebook広告における指標の一つで、ユーザー1人当たり同一の広告が何回表示されたかを意味します。フリークエンシーを任意でコントロールすることは難しいですが、新しい広告の追加やオーディエンスの変更などで、満遍なく配信することは可能になります。

 

MCV(エムシーブイ)

MCV(Micro Conversion:マイクロコンバージョン)とは、CVに設定した成果に対し、ユーザーのより細かい行動を成果に設定したものを指す指標です。

具体的には【CV:商品の購入】に対して【MCV:記事LP▶︎申し込みフォーム】というCVの成果よりも手前の段階でMCVを設定します。

CVをしたユーザーのデータを集計することでオーディエンスを設計し、より効果の高い広告配信を行うことができるようになります。CV数が少なくデータの集計が難しい場合、MCVを設定することでデータの集計を行うことができます。

 

CPA(シーピーエー)


CPA(Cost Per Acquisition:コストパーアクイジション)とは、CVを1件獲得するのにかかったコストを指します。成果に対するコストが明確になるため、Web広告やWebマーケティングではCPAを比較しながら現状の広告の良し悪しを判断することが多いです。(もちろんCPAが広告配信結果の全てではありません)

「現状配信している広告のCPAがいくらなのか」常に把握しながら運用できるようにしましょう。

▼参考記事
CPAを下げたい!そのために知らなくてはいけない3つの数値

 

MCPA(エムシーピーエー)

MCPA(Micro CPA:マイクロシーピーエー)とはCPAと同様にMCVを1件獲得するのにかかったコストを指します。MCVはデータ蓄積の意味を持ち、本来の広告配信の目的とは異なるためMCPAを追うことはあまりありません。

 

CPO(シーピーオー)

CPO(Cost Per Order:コストパーオーダー)とは商品の購入、受注をした際に1件あたりのコストを示す指標です。主にD2C業界などで頻繁に利用されます。CPOが成果を受注に限定しているのに対し、CPAは成果の定義が様々なので混同しないように注意しましょう。

 

CTR(シーティーアール)

CTR(Click Through Rate:クリックスルーレイト)とはIMP数に対するPV数の割合を示す数値です。
具体的には【IMP:10,000】に対し【PV:300】の場合のCTRは3%(300PV/10,000IMP)になります。CTRが他の広告などに比べて低い場合、配信している広告のバナーやテキスト、または配信対象となるオーディエンスなどを改善することで向上させることが出来ます。

 

CVR(シーブイアール)

CVR(Conversion Rate:コンバージョンレイト)とはPV数に対するCV数の割合を示す数値です。
具体的には【PV:300】に対し【CV15件】の場合、CVRは5%(15CV/300PV)になります。CTRが他の広告と比較して低くなくCVRのみ数値が低い場合にはLPを改善することにより、CVRの改善を見込めます。

 

CPC(シーピーシー)

CPC(Cost Per Click:コストパークリック)とはユーザーのクリック1回あたりにかかったコストを意味します。コストをクリック回数で割ることで算出可能です。

 

CPM(シーピーエム)

CPCがクリックに対するコストだったのに対し、CPM(Cost Per Mile:コストパーマイル)はIMP1,000回に対するコストを示します。コストをIMPで割り1,000をかけることで算出されます。

▼参考記事
高いCPMってどういうこと?2つの視点から考えてみよう

 

eCPM(イーシーピーエム)

eCPM(effective Cost Per Mile:エフェクティブコストパーマイル)とは、CPC課金の広告をCPM換算して比較するための指標です。導出方法はCPMと全く同じで、CPC課金の時に比較用として利用されます。

 

oCPM配信(オーシーピーエム)

oCPM(optimized CPM:オプティマイズドシーピーエム)配信はFacebook独自の配信方法で、仕組みとしてはCPM課金と同じ手法ですが、oCPMの方が配信される対象がよりCVに繋がりやすいユーザーになります。oCPMでのか金額の設定はFacebook側が自動で決定するので注意が必要です。

 

vCPM(ブイーシーピーエム)

vCPM(viewable CPM:ビューアブルシーピーエム)とは、Googleが2015年に定義したもので、「閲覧可能な状態であった広告の表示」を”viewable IMP”とし、このvIMPをもとにCPMを算出したものです。この時の「閲覧可能な広告」は、Googleによって「広告の50%以上のピクセルが1秒以上画面に表示された広告」と定義されています。
今まで画面上で表示されていない(スクロールをされないなど)にも関わらずIMPとしてカウントされていたものが、vIMPによって表示されたものと区別されることで、より効果の高い配信が見込めるようになりました。

 

|Webマーケティングにおける指標


Webマーケティングで施策などの指標となる用語を解説していきます。

KPI(ケーピーアイ)

KPI(Key Performance Indicators:キーパフォーマンスインディケーター)とは組織全体やマーケティングの中で決定される中間目標値を指します。

 

KGI(ケージーアイ)


KGI(Key Goal Indicators:キーゴールインディケーター)はKPIと並行して利用されるもので組織やチーム全体の最終的なゴールを示す指標。KGI、KPIともに様々な場面で利用される指標ではありますが、「サービスの契約数:前月比30%UP」をKGIとし、そのために「広告のKPIをCPA:¥10,000以下にする」といったような趣旨でマーケティングでも頻繁に利用されます。この時KGI、KPIは定量的な目標設定になるよう注意しましょう。

 

ARPU(エーアールピーユー)

ARPU(Average Revenue Per User:アベレージレベニューパーユーザー)はKPIの一種で、ユーザー1人あたりの平均売り上げを示します。全体の売り上げをユーザー数で割ることで算出可能で、月額のサブスクサービスや、ソーシャルゲーム事業のマーケティングで利用されます。

 

ROI(ロイ)

ROI(Return On Investment:リターンオンインベストメント)とは、投資費用に対する収益の割合を示すもので、マーケティングにおいては、支出を伴った施策を行なった際にその支出に対する最終的な費用対効果を理解するのに役立ちます。複数の施策に対してそれぞれのROIを比較することで、投資の成果を比較、評価することが可能です。

 

ROAS(ロアス)

ROAS(Return On Advertising Spend:リターンオンアドバタイジングスペンド)はROIと並行して利用され、広告業界では重要な指標の一つです。その名の通り、利用した広告費に対する売り上げを割合で表したもので、広告の費用対効果を知ることが出来ます。
広告費1円あたりの売り上げまで見ることができるので広告施策の評価に役立ちます。

 

LTV(エルティーブイ)

LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー)は直訳すると「顧客生涯価値」で、顧客1人(or 1企業)が生涯利用する際に生み出す粗利を示します。顧客1人あたりの月次利益(MRR:Monthly Recurring Revenue)に、平均継続月数をかけることで求められます。売り上げではなく必ず粗利で計算することを注意しましょう。

 

CAC(シーエーシー)

CAC(Customer Acquisition Cost:カスタマーアクイジションコスト)は顧客1人(or 1企業)を獲得するのに利用したコストを指します。ここで言うコストは広告費や販管費、営業での人件費など1顧客の獲得のために必要だった全てのコストが含まれます。

 

LTV/CAC>3倍

ビジネスの収益性を判断する上で、このLTVとCACを用いて LTV/CAC>3 という指標が頻繁に利用されます。

この関係性をもとに、現状のLTVを踏まえ新規顧客獲得のためにどの程度CACを上げられるかなど、施策の選択肢などを考える上で非常に役立つ指標です。

 

品質

広告の品質は媒体によって定義がやや異なるものの、大まかにバナーやテキストの内容、LPの質などの要素によって判断される指標です。Google等では、品質の向上をするためにどんな要素を加えるべきかなど、具体的な対応方法が記載されています。広告の品質が高いと掲載頻度が上がったり、費用がやや抑えられたりするため、品質が低いと判断された場合には改善を視野に入れてもいいかもしれません。

直帰率

直帰率とは、広告から遷移したLPが複数枚ある場合(記事LP▶︎LPと遷移するようなもの)に1枚目のLPのみを閲覧して離脱してしまったユーザーの割合を指します。直帰率が高すぎる場合には1枚目のLPに対して改善を加える必要があると言えるでしょう。

 

|まとめ


これらの用語は、Web広告やWebマーケティング業界で公用語のように扱われており、用語や指標の意味が理解できていないと、広告や施策の何が悪くてどこを改善すべきなのか理解できないまま先へ進んでしまいます。

そうならないためにも、これらの指標や用語を日常的に意識し、利用しながら理解していきましょう!

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